自らの健康状態を各種検査によって確認し、病気の兆候がないかを確認していくのが健康診断です。
例えば、生活習慣病(糖尿病、高血圧、脂質異常症 等)のように自覚症状が出にくい病気というのは、発症に気づきにくいので病状を進行させます。
その後、気づいた時には重度の合併症を引き起こし、生命にも影響しかねない状態になっていたということも珍しいことではありません。
最悪な状態を引き起こさないためにも、日頃から定期的に健診を受け、身体状況を把握することはとても大切です。

なお健康診断には様々な種類がありますが、当院では以下の健康診断を行っています。

企業健診

職場健診とも呼ばれるもので、事業者は労働者(従業員)に対して、医師による健康診断を実施しなくてはならないと、労働安全衛生法第66条には記されています。
また労働者は事業者が行う健康診断を受けなりません。
なお同法に基づく、健康診断は一般健康診断、特殊健康診断など種類がいくつかありますが、当院では一般健康診断のうち、雇入時の健康診断と定期健康診断を行っています。
それぞれの検査項目は、以下の通りです。

雇入時の健康診断(雇入時健診)

事業者は常時使用する労働者を雇い入れる際は、その労働者に対して、下記の項目について、医師による健康診断を行わなければなりません(労働安全衛生規則第43条)。

  • 既往歴、業務歴の調査
  • 自覚症状、および他覚症状の有無の検査
  • 身長、体重、視力、聴力の検査、および腹囲の測定
  • 胸部X線検査
  • 血圧の測定
  • 貧血検査(血色素量、赤血球数)
  • 肝機能検査(ALT、AST、γ-GT)
  • 血中脂質検査(LDLコレステロール、HDLコレステロール、血清トリグリセライド)
  • 血糖検査(空腹時血糖、またはHbA1c)
  • 尿検査(尿中の糖、および蛋白の有無の検査)
  • 心電図検査

定期健康診断(定期健診)

事業者は年に1回(深夜業や坑内労働などの特定業務従事者は年2回)以上、定期的に下記項目の健康診断を行わなければなりません(労働安全衛生規則第44条)。

  • 既往歴、業務歴の調査
  • 自覚症状、および他覚症状の有無の検査
  • 身長、体重、視力、聴力の検査、および腹囲の測定
  • 胸部X線検査、および喀痰検査
  • 血圧測定
  • 貧血検査
  • 肝機能検査(ALT、AST、γ-GTの検査)
  • 血中脂質検査(LDL コレステロール、HDLコレステロール、血清トリグリセライド)
  • 血糖検査(空腹時血糖、またはHbA1c)
  • 尿検査(尿中の糖、および蛋白の有無の検査)
  • 心電図検査
  • 定期健康診断では、身長・腹囲、胸部X線、喀痰、貧血、肝機能、血中脂質、血糖、心電図の各検査については、医師が必要でないと認めた場合には、省略することができます

一般健診(自費)

これといった病気に罹患しているわけではなく、健康診断を目的として、各種検査を受けたいと希望される場合は、健康保険が適用されることはありません。このような場合は、全角自己負担による受診となります(自費健診)。
利点としては、あらかじめ決められた検査を受けるということはなく、ご自身が受けたいとされる検査項目を選んで受診することができます。

なお同健診による結果から、何らかの病気が見つかったという場合、それに対する診療については保険が適用とされることになります。

自費健診

これといった病気が疑われるわけではなく、健康診断を目的として、各種検査を受けたいと希望される場合は、健康保険が適用されることはありません。このような場合は、全角自己負担による受診となります。
あらかじめ決められた検査を受けるということはなく、受けたい項目を選んで検査することができます。

その結果、何らかの病気が見つかったという場合、それに対する診療については保険適用となります。